着物を売ったあとに、「損をした」と感じる人が多いことをご存知でしょうか。

せっかく売る決心をしたのに、低い評価をされてしまったときの落胆は大きいと思います。

  • 着物を売っても二束三文にしかならないって本当?
  • 着物はどこで売るのが正解?
  • 信用できる買取業者はどう見極めるの?

専門知識のないリサイクル店に依頼しても、本当の価値を分かってもらえず、がっかりするような金額を提示されてしまいます。

大切な着物を手放すのですから、納得できる査定をしてほしいと思うのが本心でしょう。

呉服屋
当サイトでは、元呉服屋の目線から着物を高く売るためのコツを紹介します。

着物を高く売るための3つのコツ


着物は、依頼する業社によって買取価格に10万円以上の差が出ることがあります。

愛着のある着物を適正価格で買い取ってもらいたいなら、正しい知識のある着物専門業者への依頼を推奨します。

1.着物買取専門店へ依頼する

着物を売るときは「着物買取専門店」に依頼すると、安く査定される心配がありません。

放っておくと劣化が進む着物は、適切な管理が必要になります。

しかし一般的なリサイクル店では、着物の需要が少なく、維持費が余分にかかってしまいます。

そうすると、保管するコストを差し引いて査定額が算出されるため、査定価格が安くなりがちです。

ポイント

バイセルをはじめとする無店舗型の専門店は、買取後の販路が確保できており、保管の維持費がかからないことを強みとしています。

幅広いネットワークを持った着物買取専門店なら、価値に見合った査定をしてもらえます。

2.きちんと価値がわかる人に査定してもらう

着物の価値がきちんと分かる人に査定してもらうのが、2つ目のコツになります。

大手のリサイクルショップでは、着物の素人が査定するケースが多く、高価な物でも安く買い取られてしまいます。

ネットを駆使した機械査定で、素材の良し悪しや産地、誰が作ったのかなどの正しい評価は期待できません。

「着物は一律100円買取」「1kgあたり300円」など、あらかじめ価格設定がされている場合もあります。

価値のある着物なのに、「査定額は100円です」なんて言われたらショックですよね。

着物を売るときは、一点一点、プロが丁寧に鑑定してくれる専門買取店に依頼しましょう。

3.まずは着物の価値を知ることが大事

眠っている着物があるのなら、まずは自分自身がその価値を知ることが大切です。

着物の価値を把握していなければ、いざ売ろうと思ったときに、損をしてしまう可能性が高くなります。

無料で査定してくれる買取り専門店を紹介しますので、一度見積もりを出してもらい、現状の着物の価値をとりあえず確かめておきましょう。

先延ばしすることで着物が劣化する可能性もあるため、見積もりの価格を見てから、処分するか留めておくか判断されてはいかがでしょうか。

ネット・持ち込み・訪問それぞれの注意点


着物を売るには、ネット・持ち込み・訪問買取という3つの方法があります。

  • ネット(メルカリ・ヤフオク)
  • 持ち込み(リサイクルショップ・質屋)
  • 訪問買取(バイセル・福ちゃん)

元呉服屋の目線から言うと、着物のプロが査定する訪問買取が、もっとも信頼できる売却方法になります。

着物素人や身元のわからない他人と取引をしても、安く買い取られるばかりでなく、詐欺などのトラブルに遭う危険もあります。

特に気を付けなければならないのが、ネットを利用した個人売買です。

国の調査でも、年間3,000人以上がネット取引によって、詐欺などのトラブルに巻き込まれていることが分かっています。

ネットで売るのは危険?年間3,000人がトラブルに巻き込まれている

最近では、ヤフオクやメルカリなどのフリマサイトでも、着物の取引がおこなわれるようになりました。

結論から言うと、フリマサイトを利用して着物を売るのはおすすめできません。

独立行政法人国民生活センターでも、個人取引によるトラブルの相談が急増していると、注意喚起されています。

フリマサービスで商品を購入した消費者(購入者)からの「商品が届かない」「壊れた商品・偽物等が届いた」等の相談だけでなく、出品した消費者(出品者)からの「商品を送ったのに、商品が届かない等を理由に商品代金が支払われない・商品代金の返金を求められた」等の相談もみられます。

引用元: フリマサービスでのトラブルにご注意|国民生活センター

2017年度の調査では、フリマサービスに関する相談件数が3,300人にもなり、実際のトラブル数はもっと多いと推測されます。

詐欺などの被害に遭ってしまった場合、フリマサービス側に責任を求めることはできないため、泣き寝入りになる可能性もあります。

フリマサービス大手のメルカリでも、ユーザー間のトラブルはすべて自己責任とされています。

ユーザー(次条で定義します)間の物品の売買の場・機会を提供するもので、ユーザー間の売買契約、出品、購入等の保証等に関しては、すべて当事者ユーザーの自己責任とし、弊社は自ら売買を行うものではなく、売買の委託を受けるものでもありません。

引用元: メルカリ利用規約

詐欺やトラブルに巻き込まれたくなければ、個人取引のフリマサイトは利用しないほうがよいでしょう。

ネットが危険なら、「大手リサイクルショップなら大丈夫?」と、考える人もいると思います。

大きな企業が運営している分、確かにネットよりは安全性が高いと言えます。

ただし、リサイクルショップに持ち込む場合も、ネットとは違った欠点があるので注意が必要です。

持ち込み査定のリサイクルショップは買い叩かれる可能性大

大手のリサイクルショップは、価値のわからない従業員が機械的に査定するため、かなり安く提示されることがほとんどです。

リサイクルショップで見積もり依頼した人の中には、次のような意見が多く見受けられます。

  • 作家物なのに数十円だった
  • 着物の扱いが雑で、余計なシワがついた

担当者が素人だった場合、納得のいく見積もりをしてもらえないばかりか、扱い方が悪くて着物の質が落ちる危険さえあります。

着物の扱い方を知らない人が、適切な査定価格を付けられるとは到底思えませんよね。

ましてや余計な折り目がついてしまったら、クリーニング代で何千円も取られる羽目になります。

呉服屋
着物の査定は、リサイクルショップの店員のような着物素人ではなく、扱いに慣れている目利きのプロに依頼しなくてはなりません。

訪問買取はプロ査定!適正価格で買い取ってもらえる

プロが査定する訪問買取なら、大切な着物を適正価格で買い取ってもらうことができます。

着物の扱いにも慣れているため、余計なシワをつけられる心配もありません。

バイセルのような大手の業社であれば、見積もり料金も一切請求されないので、着物の査定額をそのまま受け取ることができます。

一つ注意点を挙げるとすれば、悪徳業社に引っかからないことになります。

注意ポイント

突然自宅にやってきて、「使わなくなった着物ありませんか?」という人の話は、絶対に聞いてはいけません。

もし仮に着物を見せてしまった場合、買い叩かれる可能性が高いうえに、法外な査定料を請求される危険もあります。

悪徳業社に引っかからないためには、急なセールスには応じない心構えが必要です。

「ネットの評判が良いか」「クーリングオフが使えるか」などの情報を集め、信頼できると判断したうえで、訪問買取を依頼するようにしましょう。

訪問買取ならクーリングオフが使える!リスクを背負わず取引可能

着物売却で失敗したくないのであれば、クーリングオフができる訪問買取を選びましょう。

クーリングオフについて、近畿経済産業局でも以下のように説明されています。

特定商取引法に規定される、訪問販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引、特定継続的役務提供、業務提供誘引販売取引、訪問購入の場合、消費者がつい申し込んだり、 契約をしてしまったとしても、一定の期間内であれば書面によって申込みの撤回や契約の解除をすることができます。これをクーリング・オフといいます。

引用元: クーリング・オフとは?(近畿経済産業局)

簡単にまとめると、訪問買取で着物を売っても、一定の期間内であれば取引を無かったことにできるということです。

実際に着物を売った人の中には、「やっぱり売らなきゃ良かった」と後悔している人も少なくありません。

悩み相談サイトのYahoo!知恵袋でも、以下のような投稿がいくつも見つかります。


引用元: Yahoo!知恵袋

いくら見積もり無料と言われても、無理やり取引させられるんじゃないかと不安な人もいると思います。

クーリングオフ制度を利用すれば、たとえ納得のいかない取引をしてしまっても、8日以内なら着物を返してもらうことができるのです。

これは法律上で守られた制度なので、「弊社はクーリングオフ不可です」と言われたら、悪徳業者の可能性大です。

ポイント

リサイクルショップで持ち込み取引した場合や、メルカリなどの個人取引ではクーリングオフ制度は使えません。

自宅でおこなう訪問買取は、査定が無料なうえに後悔するリスクも低いため、初心者に適した売却方法です。

価値に見合った値段で売りたいなら、「着物専門の買取業社」に訪問買取りを依頼しましょう。

着物の「格」が高いと買取相場は数十万円以上になる!?

着物買取黒留袖写真
母親からのお下がりや、先祖代々譲りうけている着物などは、どれくらいの価値があるものなのか、分からない人も多いと思います。

着物の買取相場は、格や流行、作家物であるかどうかで違いがあります。

あくまで目安ですが、作家物や友禅などの買取相場は次のとおりです。

種類 買取相場
作家物 3,000円〜1,000,000円
友禅 3,000円~600,000円
留袖(黒留袖・色留袖) 1,000円〜200,000円
振袖 1,000円〜200,000円
訪問着 1,000円〜500,000円
1,000円〜500,000円
付け下げ 500円〜200,000円
小紋 500円〜200,000円
色無地 500円〜50,000円

格式のある着物になるほど、買取相場は高くなります。

とくに作家物は値段がつきやすく、人間国宝が手がけた着物の場合は100万円以上の価値が付けられることもあります。

作家物(証紙・落款・反端付き)は最も値段がつきやすい

着物買取作家物落款写真

買取り相場 3,000円〜1,000,000円以上

人間国宝や人気作家が手がけた作家物や、有名な織元・染工が手がけた着物は高額買取りの期待が持てる品物になります。

品質や価値を証明する証紙落款反端付きであれば、数万〜数十万の値が付くことも珍しくありません。

  • 木村雨山
  • 田畑喜八
  • 羽田登喜男
  • 羽田登
  • 田島比呂子
  • 上野為二
  • 寿光織
  • 斎藤三才
  • 松井青々
  • 読谷香織
  • 細身華岳
  • 甲田栄祐
  • 栗山工房
  • 山下八重子
  • 遠洲木綿
  • 小宮康正
  • 与那嶺貞
  • 森口邦彦
  • 南部菱刺
  • 優佳良織
  • 二塚長生
  • 中村勝馬
  • 千葉あやの
  • 清水幸太朗
  • 久保田織染
  • 松枝哲哉
  • 甲田綏郎

作家物の着物は鑑定者によって評価に差があることが多いです。

高値で買い取ってもらうためには、複数の業社に見積もりを依頼したほうが良いでしょう。

友禅染めの着物(証紙付)は高価買取りが期待できる

買取り相場 3,000円~600,000円

加賀友禅や京友禅、江戸友禅などの着物は高価買取りが期待できます。

以下のような証紙があるかないかで、査定価格に雲泥の差がでるので確認してみましょう。

友禅染の種類 産地 証紙
加賀友禅 金沢 ・板場友禅
・手書き友禅
京友禅 京都 ・京友禅
・伝産マーク
江戸友禅
(東京友禅)
東京 ・東京友禅
・真糊本糸目

証紙や「伝統マーク」などは、着物の価値の証明になります。

絶対に剥がさないようにしましょう。

紬(反端付)などの伝統工芸品は相場が高め

着物買取紬写真

買取り相場 1,000円〜500,000円

熱烈なファンが多い大島紬や結城紬も高値がつきやすい着物になります。

以下のような紬の着物は価格が付きやすいので、タンスに眠っていないかチェックしてみてください。

  • 大島紬
  • 結城紬
  • 牛首紬
  • 上田紬
  • 琉球紬
  • 十日町紬
  • 城山紬
  • 越後紬

上記の中でも特に人気の高い大島紬や結城紬には、必ずと言っていいほど、反端が付いています。

査定の際は反端がついていることを、鑑定師にアピールしましょう。

しつけ糸があるのは新品の証明になる

着物売却しつけ糸の写真

買取り相場 種類による

着物を形どるように縫われた細い糸(しつけ糸)は、新品の証になります。

同じ新品でも、しつけ糸の有無により査定金額には大きな差がでます。

間違っても、査定前にほどかないようにしましょう。

格式高い正絹は高値買取の期待大

買取り相場 3,000円~600,000円

格式の高い正絹の着物は、比較的値段がつきやすい品物です。

ポリエスチル製の着物に比べて、虫食いや経年変色が起きやすいため、使う予定がないのであれば早めに売却したほうが賢明になります。

訪問着は需要がある

訪問着の着物買取写真

買取り相場 500円〜200,000円

観光地の着物レンタルなどに需要ができたことから、訪問着や粋な小紋着物は買取り価格が上昇中です。

帯がセットになっていると値段がつきやすいので、まとめて査定に出すのがポイントになります。

外国人にも人気があるので、流行が去らないうちに売りに出したほうが良いでしょう。

アンティーク着物は若者に人気

買取り相場 500円〜200,000円

洒落たデザインのアンティーク着物も、買取り価格に期待が持てます。

インスタなどのSNSや、コスプレの流行とともに、粋なデザインの着物が若者の間で人気になっています。

「古い着物だから売れないかも…」と思わず、一度専門の業者に鑑定してもらいましょう。

豪華な振袖は数十万円の値がつくことも

振袖買取画像

買取り相場 1,000円〜300,000円

婚前の成人のみが着用できる振袖も値段が付きやすい品物になります。

振袖といえば、以前は新品購入かレンタル、お下がりを着るのが一般的でした。

現在では、メルカリなどの影響で中古品に抵抗のない若者が多く、振袖の需要も伸びています。

次の世代に引き継ぐ喜びがあるのは、振袖売却特有の良い点でもあります。

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